STAFF BLOG

2014.07.24

エコボロンという防蟻処理

ちょうど上棟準備に入っているお宅でのこと・・・

私どもは全棟に「エコボロン」というホウ素系防腐防蟻剤を使います。

エコボロンPRO

 

これは「ホウ酸塩」から作られている木材保存処理剤なのですが、「ホウ酸」ってご存じですか?

先人たちの知恵で、台所にゴキブリ除けのホウ酸団子を作って置いたりとか、現代の医療現場でも目やコンタクトレンズの洗浄液に使われているものなんですよ。

 

一般的に使われる防蟻剤は殺虫成分が揮発して白アリを攻撃するのですが、その上に住んでいる人間にとってもその殺虫剤の揮発成分が及びます。それでいてどの薬剤を見ても5年しか保証がない・・・と言うのが現状。

 

つまり5年間は農薬のような殺虫剤が床下に揮発し、床に近いところにいる赤ちゃんや1階で就寝する高齢者、また愛犬などのペットなどが吸い続ける。・・・そして建物の寿命を無視して5年過ぎると白アリの被害に遭うリスクが出てくる。

 

そんなことを私どもはずっと疑問に感じ、耐久性が高い認定樹種の「桧」「桧葉」などを土台に使って、薬剤処理は行わずに建ててきていました。

 

しかし、全棟標準に「長期優良住宅」認定取得へシフトする際に困った障害が・・・

「劣化対策等級」性能基準の中で「等級3+α=構造躯体が少なくとも100年継続使用するための措置」と言うものがあり、地面から1m以内の柱~下地材・構造用合板まで薬剤処理が必要になってしまいます。

3世代・100年継続使用に対して5年保証の殺虫剤処理かぁ・・・

 

・・・なので私どもは「安全+持続のエコボロン」を選んでいます!揮発しないし舐めても食塩程度の毒性、それでいて効果は半永久(保証は15年付きます)。

これ断然オススメですよ! (^_^)v

 

まず、今回もいつものごとく県産桧の土台・大引、そして県産桧の構造用合板に塗布。・・・もうこれだけでも白アリ対策は出来ているとも言えますが、実は白アリの食害を受けた桧を見たことがあります。・・・

なので桧も絶対ではないのでホウ酸塩のパワーをプラス!!

 

エコボロン塗布後

 

あ!この不自然な緑色、決して腐ってるワケじゃありませんよ! (^_^;)

 

エコボロンは無味・無臭・無色なので、塗布したところが分からなくならないように、食紅の緑を加えて着色しています。

食紅って赤だけじゃなくて黒・青・黄とかもあるんですね。前に黄色が良いかと思って使ってみたところ、ほとんど分からなくなってしまい、今は緑で落ち着いています(森の緑と言うことで)。

 

土台を据えた後、断熱処理や構造用合板でふさいでしまう前に、もう一度塗布してアンカーボルト穴、継ぎ手小口など、そして基礎コンクリートの打ち継ぎや配管貫通部などにも念入りに塗布します。

 

エコボロン再塗布調整

 

現場も臭くならないし、職人にも住む人にも安全。そして白アリだけじゃなくてゴキブリ・キクイムシにも効果的だし、カビ菌や腐朽菌にも効果的なんてスゴいと思います。

 

長期優良住宅対応で日本木材保存協会認定薬剤であり、安全で15年保証、私どもが知る限りでベストな対策かと思います。

 

この後に現場は断熱施工と剛床用構造合板張りへと進行します・・・ (^_^)v

 

エコボロンについては当ホームページ内でも掲載しています。

こちら → 「品質について」ページ内